公務員が副業するために、親族で「法人化」して隠すって実際ありなの?
――元法務省職員の経験からわかるリアルと落とし穴
はじめに:結論 → 「裏技」ではなく、かなり繊細な戦略です
最初にスパッと言います。
「親族名義で法人を作って、公務員の自分は裏方にまわる」
実際にやっている人はいます。
でもこれは “隠すテクニック” ではなく、リスク管理を前提にした慎重な戦略です。
元法務省で10年以上、副業を“ルールを守って”続けてきた専門家が語っていた内容には、
公務員の副業・法人化の「リアル」が詰まっていました。
この記事では、その内容をさらに噛み砕き、Noteで読みやすい形にまとめています。

「これって違法じゃないの?バレたら終わりじゃ…?」
→ そう思う方が多いですが、
“仕組みそのものは違法ではない” というのがポイント。
ただし、やり方を間違えるとアウトです。
※こちらの記事は、黒寄りのグレー・白寄りのグレーのお話です。あくまで自己判断でご活用ください。
責任までは取れませんが、やっている方の実例を詳しく挙げさせて頂いております。
そもそも、なぜ「親族で法人化」が話題になるのか?
公務員は原則、副業NG。
だからこそ、こう思うわけです。
「親族が会社を作って、自分は“手伝う”だけにすればいいのでは?」
この発想が、親族法人スキームの出発点です。
▼よくある理由
- 給料だけでは不安(老後・教育費・住宅ローンなど)
- YouTubeやブログが伸びてきて「副業にしたい」
- 大規模な不動産投資をしたい
- でも、職場に相談するのは気まずい・こわい
その結果、
“公務員本人は表に出ず、親族が経営者(代表)として表に立つ”
という形が検討されるわけです。

「許可申請って…正直ドキドキするんです。」
「副業してるってだけで、変な目で見られそうで…」
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公務員の副業ルール「3つの禁止」を超ざっくり確認
難しい法律を全部読む必要はありません。
結論だけ押さえます。
🚫 公務員が禁止されているのはこの3つ
- 営利企業の経営 → 自分が社長・役員になるのはNG
- 自営兼業(個人事業主) → 個人でお商売をするのがNG
- 民間企業での労働(ダブルワーク) → アルバイト・雇われるのがNG
✔ ただし例外もある
- 不動産賃貸(小規模)
- 農業(一次産業)
- 太陽光発電
- 講演・執筆・教授(専門性)
全部ダメではありません。

「じゃあ“個人”で稼ぐのは基本NGだけど、“法人”で稼げば??」
→ この疑問が、今日のテーマにつながっていきます。
実際によくある「親族名義法人」3パターン
元法務省職員の方が紹介していたリアルな例を一覧化します。
パターン①:配偶者名義の不動産会社で大規模投資
- 法人の代表は配偶者
- 不動産を法人で購入し、賃貸経営を拡大
- 公務員本人は完全に裏方
- 規模が大きくなったら退職 → 自分が代表に就任
パターン②:ブログ・YouTubeの収益を親族法人へ
- ブログ広告収入、YouTube収益を法人名義で受ける
- 公務員本人は 「記事を書く」「動画を撮る」=ボランティア扱い
- 書面上、公務員本人は“無関係”
パターン③:親の農業を手伝う販売法人
- 親が農業 → 卸売りだけでは利益が薄い
- ネット販売を法人で行う
- 公務員本人は「家族の手伝い」の範囲でサポート
比較的「白寄り」のグレー。

「『完全に親族の会社』として成立しているかがポイントです。」
「公務員本人が“実質的な経営者”になると、一気にアウトへ近づきます。」
パターン④:夫が経営者・営業担当、妻は“無償のデザインボランティア”として関与するケース(※現場で実際に多い)
実は、相談の中でとても多いのがこのケースです。
▼スキームの構造
- 夫:親族法人の代表(経営・営業を担当)
- 妻:法人の役員にも従業員にもならず、「無償のボランティア」としてデザイン制作を手伝う
という形。
表向きの役割分担はこうなります。
■ 夫(公務員じゃない側)
- 代表取締役または合同会社の代表社員
- 営業・契約・集客・経理などの“表の業務”をすべて担当
- 売上はすべて夫の法人で受け取る
- 取引先とやりとりするのも夫
■ 妻(公務員)
- 法人の役員ではない
- 給与も報酬も受け取らない(=“対価性”をゼロにする)
- 身内の手伝いという範囲で、デザイン・ライティング・提案資料の作成を行う
- “事実上の企業活動”ではなく、あくまで「家庭内の手伝い」という位置づけ

「デザインの仕事を活かしたい。でも収益を受け取ると副業になる…」
「家族のための“無償の手伝い”なら大丈夫では?」
この疑問、実際めちゃくちゃ多いです。
では実際、このスキームはどう扱われるのか?
結論としては、ケースバイケースでグレーです。
ただし、動画でも解説されていた通り、
⚠ “妻に一切の対価(給与・報酬)を支払わない”
⚠ “妻は意思決定権を持たない(経営に関与しない)”
この2つを徹底することで、
「親族の手伝い」という扱いに寄せやすくなります。
このパターンで押さえるべきポイント
① 妻は“労働”ではなく“ボランティア”であること
- デザイン制作をしても、それが 法人の収益活動の中心であってはいけない
- あくまで“家庭内の無償サポート”
② 妻の社会保険・扶養は要確認
- 代表にならないので〈代表=扶養NG〉問題は避けられる
- ただし、共済組合により「無償でも法人の実働が多いのはNG」など判断が分かれることがある
③ 妻が法人の意思決定に関わらないこと
- 営業・契約・価格決定・顧客との交渉などはすべて夫
- 妻はあくまで“作業者”であり、“経営者の右腕”ではない
④ 妻に謝礼・ポイント・物品提供が渡らないよう徹底
- “実質的な報酬”として扱われればアウト
- 完全にゼロであることが重要

「あくまで“家族の無償手伝い”として扱われるかどうかがポイントです。」
妻の作業が、法人の主要な収益源になっている場合はNG寄りになります。
パターン⑤:デザインデータの著作権の扱い
- 妻が作ったデザインの著作権は妻にあります
- これを法人に無償で提供すること自体は可能
- ただし、これが毎月大量に続くと → “実質的に業務請負を妻がしている”と解釈される余地が出てくる → 実働量と頻度には注意が必要
このスキームの“メリット”と“リスク”を整理
✔ メリット(ベネフィット)
- 妻が公務員の立場を守りながらクリエイティブ活動に関われる
- 法人の収益はすべて夫の会社に集まり、税務がシンプル
- 夫婦で「事業を育てる」経験が積める
- 妻のスキルが家庭内で活かせる
- 退職後は妻が正式に報酬を受けることも可能
⚠ リスク・注意点
- 妻の実働量が多いと「実質的な労働」と判断される可能性
- 共済組合によっては、 「法人の業務に継続的に関与=扶養NG」 とされる場合もある
- 家庭内トラブル(離婚など)での資産分配リスク
- 夫の経営に妻が依存しすぎると、公務員の本業に影響する可能性

「夫:経営者、妻:無償ボランティア」
この形は“現場でよく使われているグレーの中の白寄り”です。
でも、量・頻度・役割分担を間違えると一気にグレーが濃くなります。
株式会社?合同会社?どっちがいい?(公務員向けに超要約)
設立費用・維持費
| 株式会社 | 合同会社 | |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 約15万 | 約6万 |
| 初期費用 | 20〜30万円〜 | 10万円台で収まりやすい |
| 毎年の税金 | 7万円〜 | 同じ |
| 決算公告 | 必須 | 不要 |
経営者の立場
- 株式会社 → 代表取締役(責任は有限)
- 合同会社 → 代表社員(責任が重い)

「実は、株主になることはOKなんです。」
公務員でも株は買えますよね。親族会社の株主になることも同じです。
ただし、職務と密接な業種なら報告義務あり!
法人化のメリット(=あなたが得られる“ベネフィット”)
ベネフィット①:公務員の制限を気にせず“経営の練習”ができる
法人という別人格の箱の中で、
- 売上
- 経費
- 利益
- 銀行対応
- 契約
などの経験を積めます。
退職後の独立が圧倒的にラクになります。
ベネフィット②:個人の確定申告に副業収入が乗らない
- 公務員本人に副業収入をつけない
- 法人の収入・経費として処理される
「確定申告でバレるかも…」
→ この不安がかなり減る。
ベネフィット③:退職後の収入源を“現役中から育てられる”
退職後にゼロから起業するより、
在職中からコツコツ育てた法人に乗る方がダメージが少ない。
親族法人の“重い”デメリットとリスク
ここが本当に大事。
⚠️ デメリット①:設立も維持も、結構お金がかかる
- 設立費
- 法人住民税(毎年7万円〜)
- 税理士報酬
- 帳簿や決算の手間
💬 「会社ってこんなに事務作業多いの?」
→ かなり多いです。
⚠️ デメリット②:親族に法的責任がしっかり発生
名義だけ貸す…のではなく、
親族が「会社の責任者」になります。
- 法人のトラブル
- 取引先との契約問題
- 税務調査
これらは親族の責任。
⚠️ デメリット③:離婚・絶縁で“法人ごと”失う可能性
- 元配偶者が代表
- そのまま「会社ごと持っていかれる」
現実に起きています。
⚠️ デメリット④:融資は「公務員の信用」ではなく「法人の信用」
公務員=安定、は関係ありません。
銀行が見るのは法人の決算書。
もっとも危険:扶養・社会保険を“甘く見る”こと
よくあるケース(本当に多い)
- 夫:公務員(共済組合)
- 妻:扶養の専業主婦
- 妻を法人代表にする
これ、何も考えずにやると危険です。
⚠️ チェックすべきポイント
- 妻は扶養にいられるのか?
- 役員報酬が0円でも扶養から外れる可能性は?
- 共済組合の規定では「代表=扶養不可」になっていないか?
- 健康保険・年金の扱いがどう変わるか?

「法人代表は加入できません」
というルールを設けた共済組合も、実際に出ています。
最終結論:「裏技」ではなく“長期戦略”ならアリ
Point(結論)
❌ 隠すための裏技として使う → 危険
⭕ 家族と話し合い、ルールを守り、退職後も見据える → 戦略としてアリ
Example(安全寄り)
- 親の農業法人化(ネット販売のため)
- 配偶者が本気で事業をやりたいパターン
- 事業規模をルール内で運営する
Example(危険寄り)
- 実質100%公務員本人のビジネス
- 書類だけ親族
- 扶養も社会保険も未確認
- いつバレるか不安

法人化した時点で“普通の家族”ではなく“経営チーム”になります。」
感情・税金・責任が全部ついてくる。
だからこそ慎重に。
これから副業や起業を考える公務員の方へ
――まずやるべき3ステップ
① 自分の職場の規程を確認する
- 副業・兼業の内規
- 共済組合の扶養条件
② 家族と本音で話す
- 代表は誰が務める?
- 責任・時間・手間は?
- 離婚・相続も含めた運用イメージは?
③ やりたい副業を書き出して優先順位をつける
- 今すぐ法人が必要なのは?
- 個人の範囲でできるのは?
- 退職後に回せば良いものは?
さいごに
親族法人による副業は、
魔法の抜け道でも、裏技でもありません。
ルールを理解し、家族と協力し、長期の人生戦略として設計できるなら、非常に力強い選択肢になります。
この記事が、
あなたの安心と判断材料につながればうれしいです。
(※具体的な判断は、必ず所属先・共済組合・税理士・社労士など専門家にご相談ください。)
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