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【2026年最新】リキッドグラスとは?触覚的UIの波に乗るためにWebデザイナーが今知るべきこと

to.igarashi@nekonote-design.info

「リキッドグラスって最近よく聞くけど、なんのこと?」「Webデザインにどう関係あるの?」——そう思っている方、安心してください。この記事を読めばスッキリわかります。

2025年6月、Apple(アップル)が 「Liquid Glass(リキッドグラス)」 という新しいデザインを発表して、デザイン業界が大きくざわつきました。iPhoneやMacの画面デザインがガラリと変わったので、「これ何?」と感じた方も多いはずです。

そして2026年の今、このリキッドグラスの考え方が Webサイトのデザインにもどんどん広がっています

この記事では「リキッドグラスってそもそも何?」という基本から、Webサイトに取り入れる方法、気をつけるべきポイントまで、専門用語をかみ砕きながら やさしく解説していきます。

💡 実際に動くデモページを用意しました! この記事で解説しているリキッドグラスの表現を、ブラウザ上で体験できます。まずは触ってみたい方は リキッドグラス デモページ をご覧ください。

Contents
  1. リキッドグラス(Liquid Glass)ってそもそも何?
  2. デザインの歴史を知ると、もっとわかる
  3. 「グラスモーフィズム」と「リキッドグラス」って何が違うの?
  4. 2026年のキーワード「触覚的UI」って何?
  5. CSSでリキッドグラスを再現してみよう
  6. ブラウザの対応状況——ちゃんと動く?
  7. 知っておきたい注意点——見た目だけじゃダメ
  8. 実際のWebサイトにどう活かす?実践アドバイス
  9. まとめ
A8net

リキッドグラス(Liquid Glass)ってそもそも何?

ひとことで言うと

リキッドグラスは、Appleが作った「液体みたいなガラス」をイメージした画面デザインのスタイル です。

2025年6月9日に開催されたAppleの年次イベント「WWDC(世界開発者会議)2025」で発表されました。iPhone(iOS 26)、iPad、Mac、Apple Watchなど、Appleのすべての製品に採用されています。

具体的にどんな見た目?

スマホやPCの画面上にある ボタンやメニューが、まるで本物のガラスのように見える デザインです。

ただの「すりガラスっぽいデザイン」ではなく、ユーザーが画面をスクロールしたり操作したりすると、光の反射がリアルタイムで動く のが最大の特徴です。まるで手の中にガラスの玉を持っていて、傾けると光がキラキラ動くような感覚——これがリキッドグラスの世界観です。

どこに使われている?

iPhoneの画面上のほぼすべてに適用されています。具体的には、画面の上や下にあるナビゲーションバー、タブ、通知、ウィジェット(天気やカレンダーなどの小さな表示エリア)、アプリのアイコンなどです。

なぜ話題なの?

Appleがデザインをここまで大きく変えたのは、2013年以来、約12年ぶり だからです。2013年にiOS 7で「フラットデザイン」(シンプルで平面的なデザイン)に切り替えて以来の大変革ということで、世界中のデザイナーが注目しています。

デザインの歴史を知ると、もっとわかる

リキッドグラスがなぜ生まれたのか、画面デザインの歴史をたどるとよくわかります。難しそうに見えますが、流れはシンプルです。

第1世代:スキューモーフィズム(〜2012年)

初期のスマホやPCでは、現実のモノにそっくりなデザイン が主流でした。

たとえば、メモアプリが本物の黄色いメモ帳のように見えたり、カレンダーアプリが革製の手帳のように見えたりしていました。「スキューモーフィズム」という難しい名前ですが、要は 「リアルに見せる」デザイン のことです。

初めてスマホを使う人にも「あ、これはメモだな」と直感的にわかるメリットがありましたが、デザインが重く、スマホ・タブレット・PCで統一しにくいという弱点がありました。

第2世代:フラットデザイン(2013年〜)

2013年、Appleが「もっとシンプルにしよう」とデザインを一新しました。

立体感や影をなくし、のっぺりとしたシンプルなアイコンとすっきりした配色 で構成されたデザインです。軽くて、どの画面サイズでもきれいに表示できるため、スマホ時代にぴったりでした。

第3世代:グラスモーフィズム(2020年〜)

「シンプルすぎて、ちょっと味気ないよね」という声が増えてきた頃、登場したのが グラスモーフィズム(Glassmorphism) です。

これは 「すりガラス越しに背景が透けて見える」ようなデザイン です。背景がほんのりぼやけて見え、ガラスを重ねたような奥行き感が生まれます。フラットデザインのシンプルさを残しつつ、少しだけ立体感を加えたスタイルとして人気になりました。

第4世代:リキッドグラス(2025年〜)

そして今のリキッドグラスは、このグラスモーフィズムの 「進化版」 です。

静止した「すりガラス」から、光が動いて、触れるような感覚のある「液体ガラス」 へ進化しました。昔の「リアルに見せる」デザインの良さと、デジタルならではの流動的な美しさを融合させた、新しいスタイルです。

ポイント:デザインの歴史は「リアル → シンプル → ちょいリアル → リアル+デジタル」という振り子のように動いています。リキッドグラスはその最新の着地点です。

「グラスモーフィズム」と「リキッドグラス」って何が違うの?

見た目が似ているので混同しがちですが、大きく3つの違いがあります。

違い①:動くかどうか

グラスモーフィズム は、背景がぼやけて見える 静止した ガラスの表現です。写真にフィルターをかけたような、動かないエフェクトをイメージしてください。

リキッドグラス は、ユーザーの操作に合わせて 光がリアルタイムに動く 表現です。スクロールすると光沢の位置が変わったり、タップすると輝きが反応したりします。

違い②:作る難しさ

グラスモーフィズムは、CSSの backdrop-filter(バックドロップフィルター)というプロパティ(設定項目)を使えば、比較的かんたんに再現できます。

リキッドグラスは、それに加えて SVGフィルター (画像処理の仕組み)やアニメーション(動きの設定)が必要になるので、技術的には一段階上のレベルになります。

違い③:使い方の考え方

グラスモーフィズムは「見た目がおしゃれだから、いろんな場所に使おう!」というスタイルでした。

リキッドグラスは 「ここぞという場所に、意味を持って使う」 という考え方です。Appleも全部の要素に均等に使っているわけではなく、重要なナビゲーションやボタンに重点的に使っています。

2026年のキーワード「触覚的UI」って何?

「触りたくなるデザイン」のこと

触覚的UIとは、画面を見たときに 「思わず触りたくなる」ような質感を感じるデザイン のことです。

たとえば、ボタンが本当に押し込めるように見える、カードが立体的に重なっているように感じる、アイコンに重みや厚みがある——こうした「触感を感じさせるUI」全体を指します。

なぜ今注目されているの?

ここ数年、フラットデザイン(平面的でシンプルなデザイン)が長く続きました。その反動として、特に 若い世代(Gen Z) を中心に「もっと質感のあるデザインがいい!」という声が大きくなっています。

この流れは 「Tactile Maximalism(タクタイル・マキシマリズム)」 と呼ばれ、2026年のUIデザインで最も注目されているトレンドの一つです。

AppleもGoogleも同じ方向に

Appleがリキッドグラスで「触れるような質感」を追求する一方、Googleも最新のデザインシステム 「Material 3 Expressive」 で、動きや触覚的な反応を重視しています。

スマホOSの二大巨頭がそろって同じ方向に進んでいるということは、「触覚的UI」が一時的な流行ではなく、今後のスタンダードになる 可能性が高いことを示しています。

Webサイトでも「触覚」が取り入れられ始めている

技術面では、Web Haptics(ウェブ ハプティクス) というライブラリ(プログラムの部品集のようなもの)が2026年に急速に普及しています。

これは、スマホでWebサイトを見ているときに、ボタンをタップすると スマホが微かに振動する という体験を実現するものです。React、Vue、Svelteなどの主要なフレームワーク(Web開発の土台となる仕組み)に対応しています。

⚠ 注意:この振動機能は、AndroidのChromeブラウザでは動作しますが、iPhoneのSafari/Chromeでは対応していません。現時点ではAndroidユーザー向けの機能です。

CSSでリキッドグラスを再現してみよう

「実際にどうやってWebサイトに取り入れるの?」という方に向けて、具体的なCSSコードを紹介します。コピペでそのまま使えます。

基本のガラスカード

まずは最もシンプルなリキッドグラス風のカードです。

.glass-card {
  /* 半透明の白い背景 */
  background: rgba(255, 255, 255, 0.15);

  /* ★ これがリキッドグラスの核!背景をぼかす */
  backdrop-filter: blur(20px) saturate(180%);
  -webkit-backdrop-filter: blur(20px) saturate(180%);

  /* 角を丸くする */
  border-radius: 20px;

  /* 薄い白い枠線でガラスの輪郭を表現 */
  border: 1px solid rgba(255, 255, 255, 0.3);

  /* 影をつけて浮いているように見せる + 内側の光 */
  box-shadow:
    0 8px 32px rgba(31, 38, 135, 0.2),
    inset 0 4px 20px rgba(255, 255, 255, 0.3);

  padding: 2rem;
}

コードの中身を一つずつ説明します。

  • backdrop-filter: blur(20px):このカードの「後ろ側」にある背景をぼかします。これが「すりガラス越しに見える」効果を生む、一番大事なプロパティです
  • saturate(180%):ぼかした背景の色が薄くなりすぎないように、彩度(色の鮮やかさ)を上げます
  • -webkit-backdrop-filter:Safari(Appleのブラウザ)でも正しく動くようにするための記述です。常にセットで書くのがおすすめです
  • border: 1px solid rgba(255,255,255,0.3):うっすらと白い枠線を入れて、ガラスの端っこを表現します
  • inset box-shadow:カードの 内側 に光のグロー(ぼんやりした光)を入れます。これで「ガラスの厚み」が出て、立体感が生まれます

光沢感をプラスする

もっとリキッドグラスらしい「光のツヤ」を出したい場合は、以下のコードを追加します。これは 疑似要素(ぎじようそ) という仕組みで、カードの上半分にグラデーション(色の変化)を重ねる手法です。

.glass-card {
  position: relative; /* 疑似要素の基準点にする */
}

.glass-card::before {
  content: '';
  position: absolute;
  top: 0;
  left: 0;
  right: 0;
  height: 50%;
  background: linear-gradient(
    180deg,
    rgba(255, 255, 255, 0.4) 0%,
    rgba(255, 255, 255, 0) 100%
  );
  border-radius: 20px 20px 0 0;
  pointer-events: none;
}

マウスを乗せたときに変化させる

リキッドグラスの「動く」特徴をWebで再現するには、マウスを乗せたとき(ホバー時)にデザインを変化させる のが効果的です。

.glass-card {
  transition: all 0.3s ease; /* 変化をなめらかにする */
}

.glass-card:hover {
  backdrop-filter: blur(25px) saturate(200%);
  box-shadow:
    0 12px 40px rgba(31, 38, 135, 0.3),
    inset 0 6px 24px rgba(255, 255, 255, 0.4);
  transform: translateY(-2px); /* ほんの少し上に浮かせる */
}

マウスを乗せると、ぼかしが少し強くなり、影が深くなり、カード全体が2pxだけ上に浮く——たったこれだけで、「触れたら反応した」ような体験になります。

CSSを書かなくても大丈夫!便利ツール「Aether CSS」

「CSSを書くのはまだちょっと……」という方には、Aether CSS というオンラインツールがおすすめです。

画面上でスライダーを動かすだけで、リキッドグラス・グラスモーフィズム・ニューモーフィズムの3種類のデザインを作れます。プレビューを見ながら調整できて、できあがったCSSコードをそのままコピーして使えます。

実際に動くデモを見てみよう

ここまで紹介したCSS技術(backdrop-filter、スペキュラハイライト、ホバーアニメーション、マウス追従の光)を使って、リキッドグラスで構成されたサンプルホームページ を作成しました。

  • ナビゲーション、カードUI、料金表、CTAなど、実際のWebサイトでよく使うコンポーネントにリキッドグラスを適用しています
  • マウスを動かすと光が追従する「動的なガラス」の表現も体験できます

リキッドグラス デモページを見る

デモページのCSSは HTML(PHP)ファイル1つに完結 しているので、WordPressの子テーマにそのまま組み込めます。「こんなデザインが作れるんだ」というイメージをつかむ参考にしてみてください。

ブラウザの対応状況——ちゃんと動く?

リキッドグラスの核となる backdrop-filter は、2026年現在、主要なブラウザのほとんどで使えます。

  • Chrome / Edge:問題なく動きます
  • Safari:問題なく動きます(-webkit- をつけて書くのが安全です)
  • Firefox:バージョン102以降(2022年6月〜)で標準対応しています
  • 全体のサポート率:約92%(2026年時点)

つまり、ほとんどのユーザーの環境で表示される ので、安心して使えます。

ポイント:ただし念のため、対応していないブラウザ向けに「エフェクトなしでも見た目が崩れない」ようにデザインしておくのがベストです。これを「フォールバック」と呼びます。


知っておきたい注意点——見た目だけじゃダメ

リキッドグラスは美しいデザインですが、そのまま使うと問題になるケースがあります。実際にAppleもユーザーから多くの不満を受け、対応に追われました。

注意点①:文字が読みにくくなる

これが最大の問題です。背景が半透明で光が反射するため、文字と背景の境界があいまいになり、文字が読みづらくなる ことがあります。

特に屋外の明るい場所や、目が疲れているとき、また視力が低い方にとっては深刻な問題です。

Appleも、iOS 26リリース後に「読みにくい」という声が殺到し、iOS 26.1で透明度を調整できるオプション(ClearまたはTinted)を追加しました。さらにiOS 26.4(2026年3月)ではカスタマイズオプションが追加され、2026年4月には古いiPhone向けにもパッチが提供されるなど、今も改善が続いています。

注意点②:動作が重くなることがある

backdrop-filter(背景ぼかし)は、端末の GPU(画像処理を担当するパーツ) にそれなりの負荷がかかります。新しいスマホやPCなら問題ありませんが、古い端末では画面の動きが遅くなったり、バッテリーの減りが早くなったりすることがあります。

実際にWebサイトに取り入れるときの4つの対策

  1. 使う場所を絞る:サイト全体ではなく、目立たせたい場所(ヒーローセクション、ナビゲーション、ボタンなど)にだけ使いましょう
  2. 文字の読みやすさを最優先にする:テキストの背景は十分に不透明にして、コントラスト比(文字と背景の明るさの差)を4.5:1以上 に保ちましょう。これはWebアクセシビリティの国際基準(WCAG)で定められた数値です
  3. 「透明度を下げたい」ユーザーに配慮する:以下のCSSを追加すると、端末側で「透明度を下げる」設定をしているユーザーに対して、エフェクトを控えめにできます
@media (prefers-reduced-transparency: reduce) {
  .glass-card {
    background: rgba(255, 255, 255, 0.85);
    backdrop-filter: none;
  }
}
  1. 対応していないブラウザでも崩れないようにする:古いブラウザでは backdrop-filter が効かない可能性があります。その場合でもデザインが壊れないよう、背景色だけで成立するスタイルをベースに作っておきましょう

実際のWebサイトにどう活かす?実践アドバイス

最後に、リキッドグラスや触覚的UIをWebサイトに取り入れるときの、すぐに使えるアドバイスをまとめます。

「全部リキッドグラスにする」はNG

Appleですら「使いすぎ」と批判されました。インパクトを出したい一部分だけ に使うのがコツです。ヒーローセクション(ページ最上部の大きなエリア)のオーバーレイ(画像の上に重ねる半透明レイヤー)や、カード型のUIに使うと効果的です。

小さな「動き」を加えるだけで印象は大きく変わる

リキッドグラスのような大がかりなエフェクトでなくても、マイクロインタラクション(小さな動き) を加えるだけで「触りたくなるUI」に近づきます。

たとえば、ボタンにマウスを乗せたとき少しだけバウンスさせる、カードをクリックしたとき軽く沈み込ませる、トグルスイッチ(ON/OFFの切り替え)に押し込む感覚のアニメーションをつける——こうした小さなディテールが、サイト全体の印象を大きく変えます。

ダークモード(暗い配色)でもテストする

リキッドグラスは、明るい背景と暗い背景で見え方がまったく違います。ダークモードに切り替えたときにも文字が読みやすいか、デザインが崩れていないか、必ず両方でチェックしてください。

まずは小さく試す

いきなり既存のサイト全体に適用するのではなく、新しいランディングページやキャンペーンページ で試してみるのがおすすめです。ユーザーの反応を見てから、少しずつ広げていくのが安全なやり方です。

まとめ

この記事の要点を整理します。

  • リキッドグラス は、AppleがWWDC 2025で発表した新しいデザインのスタイル。「すりガラス」のデザインをさらに進化させて、光がリアルタイムに動く「液体のガラス」のような表現を実現したもの
  • 触覚的UI は、2026年に最も注目されているWebデザインのトレンド。「触りたくなる」質感をデジタルで表現する考え方で、Apple・Google両社が推進している
  • CSSの backdrop-filter を使えば、リキッドグラス風の表現をWebサイトに取り入れることができる。Aether CSSなどのツールを使えば、コードを書かなくても作れる
  • ただし注意点もある。文字の読みやすさ(アクセシビリティ)と動作のパフォーマンスには必ず配慮が必要

リキッドグラスは「とにかく全部に使えばオシャレになる」というものではなく、「どこに、なぜ使うか」を考えて使うデザインツール です。

まずは デモページ で実際の動きを見てから、CSSのコードをコピペして、1つのカードコンポーネントから試してみてください。きっと「おっ、いい感じ!」と思えるはずです。

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